家庭裁判所は愛のある裁判所?

日本初の女性法曹のうちの一人をモデルにしたNHKの朝ドラ『虎に翼』。

同じ女性法曹の先輩の物語としても興味深く観ています。

法律家に限らず女性なら(男性も?)「あるある!」ということが満載で、その点でも好感が持てるドラマです。


さて、先週の放送では、主人公の寅ちゃんこと寅子が家庭裁判所の設立に奔走していました。

その中で、滝藤賢一さん演じる多岐川が、アメリカのファミリーコートを見てこのような裁判所にしたいと思った、必要なのは愛のある裁判所だというようなことを言っていました。何でも、多岐川が見たファミリーコートには、観葉植物が置かれ、絵画が飾られ、温かい雰囲気の中で審理が行われており、それを日本で新しく設立する家庭裁判所にも導入したいのだとか。


・・・・・・言われてみれば、家裁に、ある!!

観葉植物と絵画が!!


何気なく見ていたものに、そんな深い意味があったなんて。


今では公の機関に観葉植物が置かれ絵画が飾られていることは珍しくなく、正直、それで癒やされるということはないのかもしれません。

まして、岡崎の裁判所は地方裁判所と家庭裁判所が同じ建物に入っており、家庭裁判所がある2階だけが特に温かな雰囲気というわけでもない気がします。地高裁と家裁が別の建物である本庁ならともかく、支部はどこも同じようなものではないでしょうか。

調停の待合室に観葉植物が置かれ、子ども向けの本が置かれているのは覚えていますが、後はどうだったかな・・・。

さすがに法廷の中よりは調停室や待合室の方が柔らかい雰囲気だと私は思いますが、裁判所に初めて来る人からすれば、どちらも緊張感ある場所であることに変わりないのかもしれません。



ドラマの中で、多岐川さんは、食糧管理法を守って餓死した裁判官に触れ、「法律は人が幸せになるためにある」とも言っていました。


普段、私が弁護士として仕事をしていく中では、相談者や依頼者の方に「お気持ちは分かりますが法律や実務ではこうならざるを得ない」と言わねばならない場面がたくさんあります。

それでも、戦後に新憲法下で家庭裁判所を設立した多岐川さんや寅ちゃん達の想いを継ぎ、家庭裁判所の事案に限らずどんな案件でも、少しでも愛のある、幸せになれる解決ができるといいなと思います。












財前法律事務所

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